【見学レポート】建築家 吉阪隆正「VILLA COUCOU(近藤邸)」へ

先日、建築家・吉阪隆正の代表作である《VILLA COUCOU(近藤邸)》を見学してきました。
1957年竣工の住宅で、2020年には杉本博司さんと新素材研究所による改修が行われ、
庭も「アルピニストの庭」として新たに整備されています。

丘の上に佇む、やわらかな曲線の家
この住宅は、閑静な丘の上の住宅地に建っています。
東西に奥行きのある敷地で、東側道路からアプローチし、南側の隣家を避けて、
視線が抜ける西側に大きく開口部をとるプラン構成になっていました。
平面は西側に向かってハの字に広がるようなかたちで、
1階にはLDK・浴室・書斎、2階には寝室と、延床約23坪のコンパクトな住まい。
ご夫婦二人暮らしにちょうどよいサイズ感です。


包み込まれるような柔らかさ
とても印象的だったのが、リビング上部の丸みを帯びた屋根のかたち。
直角の少ない空間構成も相まって、まるで空間全体にやさしく包まれているような、
独特の安心感と居心地の良さが感じられました。

遊び心あふれるディテール
内部には、建築家・吉阪隆正の感性が光る楽しいディテールもたくさん。
- 宙に浮いたような片持ち階段
- 色とりどりの色ガラスを使った窓
- 水回り空間への印象的な開口部
どれも機能だけでなく、住まい手の気持ちまで豊かにしてくれる要素ばかりです。



一般公開もスタートしています!
このVILLA COUCOUは、2024年6月から
なんと毎月9のつく日(9日・19日・29日)に一般公開されています。
建築が好きな方はもちろん、住まいや空間のあり方に興味がある方にも、
ぜひ体感してほしい1軒です。
▼公開日の予約はこちらから