【耐震補強築で47年の木造住宅を安心の住まいへ】南生田リノベーションの現場から

現場報告

今回は、南生田で進行中の戸建てリノベーションから、「耐震診断」と「構造補強計画」についてご紹介します。

リノベーションではデザインや快適性も大切ですが、何より大切なのは“安全性”
特に、築年数の経過した木造住宅では、地震に対する備えが不可欠です。

まずは現状を知るところから:耐震診断の実施

今回の住まいは、築47年の木造住宅
まずはリノベーションの計画に先立ち、耐震診断を行いました。

耐震診断では、震度6強の地震が発生したときに建物が倒壊する可能性を、上部構造評点という数値で評価します。
結果は以下の4段階に分かれます:

  • 0.7未満:倒壊の可能性が高い
  • 0.7〜1.0未満:倒壊する可能性がある
  • 1.0〜1.5未満:一応倒壊しない
  • 1.5以上:倒壊しない

築年数の古い住宅では、上部構造評点が0.1前後というケースも多く、今回の南生田の住まいも例外ではありませんでした。

これは、当時の耐震基準が現在と大きく異なるためで、ある意味当然の結果ともいえます。

計画的な補強で「倒壊しない」住まいへ

今回のリノベーションでは、評点1.5(倒壊しない)を目指して構造補強を計画

補強のポイントは以下のとおりです:

  • 構造用合板を用いた耐力壁を設置
  • 1階に910mm幅の耐震壁を28箇所配置
  • 2階にも同様に9箇所配置
  • 壁の位置は、新しい間取り・基礎・全体バランスを考慮して何度も検討・調整

設計段階では、耐震性とプランの両立が必要不可欠
単に補強するだけでなく、生活動線や空間の使いやすさも大切にしながら計画を練り上げています。

現在は、構造用合板を張る前の下地工事が完了した段階。これから順次、耐震壁の取り付けが進んでいきます。
耐震壁の設置は、家全体のバランスを保つために平面計画と連動して行います。
「どこを補強すれば安全か」だけでなく、「どこに補強すると暮らしやすいか」を考えて設計します。

デザインや快適さも大切ですが、「安心して暮らせること」こそ、リノベーションの土台

築年数のあるお住まいでも、しっかりと診断・補強を行うことで、地震に強く、長く住み続けられる家に生まれ変わります。

今後も、南生田リノベーションの進捗を随時レポートしていきますので、ぜひチェックしてください!