木造住宅の耐震補強

現場報告

南生田の戸建てリノベーションでは計画に際して耐震診断を行いました。耐震診断は震度6強の地震が発生した際に、木造住宅の倒壊の可能性について数値で評価します。具体的には倒壊する可能性を4段階で判定することになります。

総合評価

1.5以上倒壊しない
1.0以上~1.5未満一応倒壊しない
0.7以上~1.0未満倒壊する可能性がある
0.7未満×倒壊する可能性が高い

南生田の住まいは築47年ですが、この時代の木造住宅は、ほとんど一番低い上部構造評点0.7未満になってしまいますし、さらに過去に関わった幾つかの耐震診断では0.1前後になることがほとんどです。今と昔では耐震基準が違うので致し方ないことですし、基準が変化に合わせて補強することもなかなか難しいかと思います。

今回の計画では、リノベーションに合わせて上部構造評点1.5になるように構造補強計画をしています。主に構造用合板による耐力壁によって補強し、巾910ミリの壁を1階に28箇所、2階に9箇所計画しています。壁の位置は新しい住まいの計画や、基礎の位置など全体のバランスを考慮しながら何度も調整し進めていきます。

構造用合板を張る前、下地ができた状態。
耐震壁は全体のバランスを考慮して、平面計画と同時に検討していきます。